お茶の時間
十月いつかで、お茶の時間に日々の制作で気になっていることを言葉にしてみました。
2023 失敗まとめ
作成日: 2023.12.26
今年、大学の同窓会報で、自分が在学中お世話になり、今はもう亡くなられた先生のお悔やみが掲載されていた。
その先生はプロの芸術家として、学生にも社会人と同じように接してくださる方だった。話のレベルが高すぎてついていけず、「もっとわかりやすく話せよな〜」と、自分はよく拗ねていた。
だが卒業を間近に控えた12月、卒業展示や懇親会をやっとのことで終え、友人と石油ストーブを囲みながらヤケ酒をしていたところにその先生が加わってくれた。
そのとき先生は、「これからとにかく、できるだけ多く失敗しろ!!」と酒を交わしながら激励してくれた。いつもは難しい先生の話だったが、その時だけはとても簡潔で、まっすぐ熱意が伝わってきたのを覚えている。
年末はいつも、その1年間でやり遂げられたことを書き連ねているが、今年は失敗できたことをここにまとめておこうと思う。
もくじ
- 本が2冊しか売れねえ
- 商業でびゅー失敗
- 新刊3回落とす
- エアコン買わず部屋が爆熱
- 作業用PCの新調見送り
本が2冊しか売れねえ
5月にメロンブックス主催の秋葉原超同人祭+で現地スペースに当選した。
比較的新しい即売会だったので現地の雰囲気を知っておきたかったことと、冬・春のコミティアの参加を見送って後悔していたので、渡りに船だと思い抽選に申し込んだ。
500スペースのうち一つに当選したので、既刊を増版して持ち込んだものの、2部しか手に取ってもらえず愕然とした。
あとで調べてみれば、参加サークル500に対して入場チケットは750枚限定だったので、サークル側と一般側の比率がものすごいイベントだった(例えばコミティアは参加サークル数3500に対して、来場者数は20.000人ほど)。
加えてメロンブックスが主催なので、訪れる参加者は男性向け2次創作を求める傾向にあったので、そこにR-18でもない一般向けオリジナルマンガを持って新幹線で参戦するのは無謀すぎた。
しかし、SNSで交流のある友人がわざわざ駆けつけてくれたこと、知らない即売会の雰囲気を知れたことは、高い勉強代を払った甲斐があった。
商業誌でびゅー失敗
詳細は書けないが、某出版社の編集さんから「読み切りを描かないか?」を連絡をいただいていた。
コミティアがきっかけでプロデビューの話はネットで耳にしていたが、それが自分の身に起こるとは思っていなかった。
とにかく全力でネームを切っていたが、いかんせん力不足を感じた。
ただ、商業誌に通用する作品を描くにあたって、非常に多くのことを学べたことは確かだと思う。
担当編集さん、期待に応えられずすみません。
新刊3回落とす
5月に1回、8月に2回落としている。
今年出せた新刊は、12月3日のコミティア146に出した1冊のみである。
商業レベルを目標にしたことでハードルが上がりすぎてしまった。
失敗を恐れて新刊を出すのを躊躇い続けてしまったわけだが、商業レベルを意識した制作ができたのは良いことだったと思う。
だが、締め切りを自分で守れなかったのはかなりダメージが入った。
エアコン買わず部屋が爆熱
今年の酷暑は本当にやばかったわけだが、作業部屋にエアコンを設置しなかった。
暑すぎて夏コミ原稿も進まなかったし、エアコンを買わない意味がなかった。
ただ、仕事は部屋が暑くてもベストパフォーマンスを出せたのは完全に偉かった。本当に偉い。でもエアコン買えよ。
作業用PCの新調見送り
作業用PCの新調を見送ってしまった。
PCを新調するからには今の環境より良い仕事ができるものにしたいのだが、まだ踏ん切りがつかない。
Macを使いたい感情とWindowsを使わせる理性が激しくぶつかり合う一年だった。
下調べはそこそこ進んでいるので、来年は決断できると良いと思う。
その他の失敗たち
他、見出しをつけるまでもない失敗がいくつかあった。
・日雇いバイトで上司の機嫌を損ね、一人だけ帰りの送迎バスが別
・初めての武道館ライブに相方と行くものの、終始知らないレディとおっさんの間に挟まってノッていたため帰りの新幹線でキレられる
・旅行での食事をほぼ丸亀製麺にしたため、相方にキレられる
・ネームに行き詰まり、息抜きにデュエルマスターを目指しすぎて相方にキレられる
・誕生日プレゼントにニンテンドーSwitchを買ったら、「何高い買い物してんだ!」とキレられる
・ネーム打ち合わせで練りに練った男の娘モノを出したら、担当にキレられる
・ネーム打ち合わせで練りに練ったおねショタモノを出したら、担当にキレられる
・一年の最後にもう一度デュエルマスターを目指して失敗するが、今度は相方がそっと背中を押してくれる
…
……
………
考えてみたものの、思ったより大した失敗はしていないようだ。
それはつまり、思い切ったチャレンジができていない、失敗を恐れるあまり失敗を避けすぎた失敗……ということになる。
自分も絵の道に進んでそこそこなので、ここら辺でもっと思い切った失敗エピソードが欲しいかもしれない。
かつて先生がくれた「できるだけ多く失敗しろ!!」という言葉に応えられている気があまりしないので、2024年はもっと豊富な失敗ができればと思う。
Gaku